枠組足場は、安全性が高く、騒音が少なく組み立てることができます。今回は、そんな枠組足場の特徴やメリット・デメリット、使用される主要部材についてご紹介します。
枠組足場の特徴
枠組足場は、足場工事現場の中で中高層案件によく使用されている種類の足場です。門型に溶接された建枠を中心として組み立てられます。枠組足場は、耐久性や強度が高いため、高層ビルやマンション等の工事で使用されています。
原則高さ45mまで設置することができ、マンション14階〜15階建てまで対応することが可能です。
また、枠組足場は作業員や資材の落下を防止するために、先行手摺や幅木、メッシュシートの設置が義務付けされています。
メリット・デメリット
枠組足場のメリット
- 高い耐久性
- 組み立てが簡単
部材を工事現場に合わせて設計し、組み上げていく足場となっているため、素早く、簡単に組み立てや解体が可能です。スペースが確保できる中高層現場に適しています。
- 騒音が小さい
組み立ての際にはボルト等を使用するため、ハンマーを使う必要がないことから騒音が小さいです。
- 高い安全性
部材が大きく作業床が広いため、安全に作業をすることができます。
枠組足場のデメリット
- 複雑な形状下での設置が不可能
設置する箇所が湾曲していたり、狭小地であるなどの複雑な形状の場合、設置できない可能性があります。また、高層建物に設置する場合、部材をクレーンなどで吊り上げるため、クレーンの設置が難しい場合にも使用できない可能性があります。
- 保管・搬入出に関する費用負担が大きい
部材の種類が多いこと、耐久性が高いことから部材自体のコスト、高層建物に設置するときクレーンを使用するコストなどが、他の足場に比べて費用がかかります。
主要部材
▼鉄ジャッキ
鉄ジャッキは足場の一番下に設置する部材で、ハンドルを回して上下の高さを調節することができます。足場の安全性に欠かせない重要な部材です。
▼建枠
建枠は、足場の基本となる門型の部材です。枠組足場を構成するうえでメイン部材となっており、鉄ジャッキに建枠を挿し込み組み合わせることができます。
▼筋交
筋交は、建枠と建枠を連結する部材です。建物や足場を補強する役割を担っています。
▼ジョイント
ジョイントは、建枠と建枠をつなげる部材です。
▼幅木
幅木とは、人や物の落下を防ぐための板状の部材です。足場からの作業員や物の落下を防ぐために厚生労働省の労働安全衛生規則である一定以上を超えると幅木の設置が義務付けられています。
▼鋼製布板
鋼製布板(こうせいぬのいた)は布地(ぬのじ)やアンチと呼ばれることもあります。足場板が鋼製になっており、布枠の形状にしたものです。両サイドにフックがあり、建枠に緊結させて使用します。板の表面はでこぼこしているため、滑り止めの効果もあります。
▼下桟
下桟(したさん)とは、枠組足場で交筋の下に取り付ける桟のことです。筋交下部の隙間から墜落を防ぐための役割を持っています。
▼アームロック
アームロックは、建枠と建枠を連結しているジョイントが抜けないように、取り付ける金具です。建枠にアームロックの穴を挿すことで、建枠や連結ジョイントが抜けるのを防ぎます。
▼先行手摺
先行手摺とは、手摺と筋交を組み合わせた部材です。先行手摺は下段に居ながら上段に取り付けることができるため、上段に登ったときには既に手摺がある状態になっています。手摺がある状態で、上段に行けるため人の落下防止の役割を担っています。
▼メッシュシート
メッシュシートは、工具などが作業床からの落下防止と、塗料や砂塵の飛散防止のためにメッシュシートの設置が義務付けられています。
まとめ
今回は枠組足場についてと枠組足場のメリット・デメリット、主要部材についてご紹介しました。最後に枠組足場の特徴についてまとめました。
- 耐久性が優れており、安定しているため高さが出て不安定になりやすい高層の建物でも安定した状態を保つことができる
- 一定の形状に作られた部材を工事現場に合わせて設計し、組み上げていく足場となっているため、組み立てや解体が簡単
- 組み立ての際にはボルトや番線を使用するため、ハンマーを使う必要もないことから騒音が少ないです。
- 部材が大きく作業床が広いため、安全に作業をすることができます。
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