足場資材の中でも流通量が多い「くさび式足場」。くさび式足場は非常に軽く、ハンマーひとつで簡単に組み立てることができます。今回はくさび式足場の特徴と主要部材についてご紹介します。
くさび式足場の特徴
くさび式足場は「くさび緊結式足場」ともいわれており、柱や踏板、手摺等の部材をハンマーひとつで簡単に組み立てることのできる足場です。
柱にある一定間隔に設けられたくさびに手摺や筋交等を打ち込んでいくため、組み立てが簡単で、少数の作業員で作業を行うことが出来ます。職人の高齢化、人材不足が社会課題となっている今、限られた人手のなかで効率良く組み立て、解体が出来る足場のため、費用対効果がとても高いことが特徴です。また、単管足場のように単管をクランプで繋げる高い技術が必要ではないため、スムーズに組み立てることが出来ます。
くさび式足場は主に、一般住宅や中高層建築、狭小地などの高さ45メートルまでの建物に使用されています。
部材がシンプルなつくりとなっているため、部材を運ぶ際もコンパクトに結束ができ保管場所を取りません。作業場所によっては敷地の狭いところに保管しなくてはならない場合もあるため、コンパクトにできることは非常に重要です。
主要部材をご紹介
くさび式足場の主な部材は、支柱、踏板(アンチ)、手摺、筋交、ブラケット、階段、ジャッキ、先行手摺、アンダーベース、壁当てジャッキの10個で構成されています。現場に合わせて必要な部材を選択し、足場を組んでいきます。
支柱
支柱はコマという緊結部が一定間隔でついている鋼管のことです。支柱の両端には、左右の高さを調整するためにジャッキに挿すか、高さを出すために支柱のほぞを挿します。支柱には長さの異なる種類があり、これらを組み合わせることでどんな高さの建物にも対応できるようになっています。
踏板
踏板は、足場内の作業用通路などあらゆる床部分に敷かれている資材です。組み上げた足場の床材として使用されます。メッシュ素材で、手摺に引っ掛けるフックが両サイドについています。
手摺
足場の上を安全に移動できるように設置されます。また、高所での作業となるため、落下を防いでくれる役割も持っています。手摺は支柱のコマに緊結するくさびが両脇についており、くさびを支柱のコマにハンマーで打ち込みます。
筋交
筋交(すじかい)とは、組み立てた足場が地震や風などで倒れたりしないよう、柱と柱との間に補強として斜めに使用する資材です。地震の横揺れや台風等の強風による横からの圧力に対応するため、耐震・耐風対策の補強材である筋交が必要になります。
ブラケット
ブラケットとは、足場材を足場の建地(支柱)に固定するための金具のことです。垂直荷重を負担する部材を「持送り」と呼ぶこともあります。高所作業現場での安全性を確保するために欠かせない部材となっています。支柱のコマに緊結し使用強度を高めます。
階段
組み立てられた足場に上がるための鉄製の階段です。上下についているフックを単管パイプや支柱に掛けて設置します。
パイプジャッキ
パイプジャッキとは、足場の最下部に使用して上下の高さを調節する資材のことをいいます。ハンドルを回すことで高さを調節できるため、傾斜地で足場を立てるときに使用され足場全体を安定させます。足場の安定性を高める重要な資材となっています。
先行手摺
先行手摺は、「手摺」と「筋交」の役割を担っており、足場の組み立て・解体時に先行して手すりの設置ができます。 最上段でも常に外側を手すりで囲まれた状態で作業ができるため、墜落防止の役割も担っています。
アンダーベース
アンダーベースとは、パイプジャッキの下に敷いて使用します。プラスチックまたは鉄製が多く、足場の沈下を防きます。
壁当てジャッキ
壁当てジャッキは足場が倒れないようにするための資材です。狭い場所での足場の揺れを防ぐために使用されます。 外壁塗装の際によく使用される資材で壁に直接当たるため、塗装する際は壁から浮かせられるような仕様になっています。
まとめ
今回は、くさび式足場の特徴と主要部材についてご紹介しました。最後にくさび式足場の特徴についてまとめました。
- ハンマーひとつで簡単に組み立て、解体が出来る
- シンプルなつくりで難しい施工工程は不要
- 主に、中低層の建物に使用される
- 軽くてコンパクトなので輸送コストを下げられる
ASNOVA市場では、くさび式足場の中古品、新品の販売・買取サービスを行っております。販売している商品についてはこちらよりご覧ください。より詳しい情報についてはお気軽にお問い合わせください。