鳶職とは?鳶職について徹底解明!
2023.09.22

鳶職とは?鳶職について徹底解明!

鳶職とは?鳶職について徹底解明!

江戸時代から現代まで、建設業の花形として活躍する鳶職。
今回はそんな鳶職について仕事内容や将来性等をご説明いたします!

目次

鳶職とは

鳶職という名称は、江戸時代に鳥の「トンビ」にちなんで付けられたとされています。
鳶職は文字通り「高所の鳥」として知られ、その仕事の特性から非常に特殊で専門的なスキルが求められます。
鳶職の主な役割は、建設現場での鉄骨や鉄筋の組み立て、高所での作業、および建築プロジェクト全般での安全性の確保です。
鳶の者、鳶工とも言われるこの職業は、建設業界で非常に重要な役割で花形でもあるのです。

鳶職の仕事内容

足場鳶

鳶職の代表的な職種の1つが足場鳶です。
足場鳶は、建設現場などで作業員が使用する足場を組み立てる職人で、安全性や作業効率を高めるために欠かせません。
主に以下のような仕事に携わります。
・一般住宅やビルの建築
・マンションの大規模修繕
・住宅リフォーム

鉄骨鳶

マンションやビルをはじめとした大規模な建築物の建設現場において、鉄筋鉄骨を組立、骨組みを設置する事が鉄骨鳶の仕事です。
主に以下のような仕事に携わります。
・鉄骨の搬入
・ボルトを使用した鉄骨同士の固定


大規模な建築物において、鉄骨は建物の骨組みを構成する重要な材料です。
また、作業時には大型クレーンや工事用のエレベーターの組立を行う事もあります。

重量鳶

建物の内部や屋上などの定められた場所に、大型機械やインフラ・空調設備をはじめとした重量物の運搬、設置、解体をするのが重量鳶です。
主に以下のような仕事に携わります。
・工場に大型機器を設置
・ビルの内部に大規模な電気設備を設置
・PC板やALC板の取付


他の作業として、配管や電気工事を行う事もあるため専門性が高い職種です。

橋梁鳶

橋梁鳶は土木現場で活躍する職人で、鉄骨を組んで橋梁や高架橋、鉄塔や球場などを構築するのが主な仕事です。
主に以下のような仕事に携わります。
・河川橋梁の架橋現場
・鉄道用高架橋の建設現場
・高速道路の建設現場
・ダム建設現場
・歩道橋・陸橋・渡線橋の架橋現場
・送電線の鉄塔現場


ビルなどの建設に比べて現場環境が特殊で工事規模が大きくなります。
また特殊な構造をした建造物を手掛けるため、専門技術が必要になります。
橋梁特殊工とも呼ばれます。

鳶職に適性のある人の特徴

鳶職を目指そうと考えているものの、自分に適性があるのか判断できず悩んでいる方のために、いくつかのポイントをご紹介いたします。

高所恐怖症でない: 鳶職は高い場所での作業が主要な仕事です。高所からの作業や高所での移動が日常茶飯事であるため、高所恐怖症でないことが重要です。


体力と持久力: 鳶職は肉体労働が多く、重い材料の運搬や長時間の作業が必要です。そのためある程度の体力と持久力が必要です。


正確な計測能力: 鳶職は建築物の骨組みを組むため、正確な計測が不可欠です。時にはミリ単位の正確さが求められます。


協力とコミュニケーション: 建設現場では、作業員、職長、そして他の関連業者と連携することが必要です。協力と効果的なコミュニケーション能力が必要不可欠です。


高い注意力: 作業中のミスは重大な事故につながる可能性があります。先を見据えて行動出来る能力が必要不可欠です。


熱意とプロ意識: 鳶職は専門的な技能と知識を要求される職種です。この職業に対する熱意やプロ意識があることは、成長と成功に重要です。


技術的な洞察力: 建設の専門知識や技術的な洞察力は、鳶職にとって価値のある資産です。新しい技術や建設方法に適応し、自分自身を向上させることが求められます。

鳶職への転職に役立つ資格

鳶職に転職する際、以下の資格が役立つことがあります。

とび技能士:1~3級に分かれており、鳶職を対象とした国家資格です。


玉掛け技能講習・玉掛け特別教育:
技能講習は1トン以上、特別教育は1トン未満とつり上げ荷重が定められています。


足場の組立等作業主任者:作業主任として働くには、労働安全衛生法で取得が定められています。


建設業経理士: 建設業界に特化した経理スキルは、管理職へのキャリアアップに役立ちます。

鳶職の将来性

建設業界は社会課題に伴い需要が伸びることから、鳶職の需要も安定しています。
具体的には、①老朽化マンションの増加によるマンションリフォーム需要の増加、②中古住宅の増加や国のバックアップによる住宅リフォーム需要の増加、③自然災害による復興・復旧のための足場需要の増加、これら3つの要因により市場が拡大傾向にあるため、需要が伸長すると予測されています。


①老朽化マンションの増加によるマンションリフォーム需要の増加ですが、築40年以上の分譲マンションストック戸数は約20年後には現在の約3.5倍に増加すると予測されています。
これらの老朽化した分譲マンションは、長期修繕計画に基づいて12年周期で修繕が行われるため、リフォーム市場の拡大が見込まれています。
②中古住宅の増加や国のバックアップによる住宅リフォーム需要の増加ですが、中古住宅数は右肩上がりです。中古住宅が増えることで、足場と関連性の高いリノベ市場規模も年々拡大していく予想となっています。
③自然災害による復興・復旧のための足場需要の増加ですが、自然災害は地球温暖化などの気候変動による影響から自然災害の発生頻度は増加しており、さらには建物の老朽化も合わさり被害は大きくなっています。
災害後の復興・復旧、建物の老朽化対策のためにも、鳶職の需要は安定していると言えます。


一方で、鳶職は「人手不足、高齢化、2024年問題」という課題もあります。
そのため、各社は優秀な鳶職人の採用・育成に力を入れており、現役鳶職の転職や他業種からの転職を受け入れられる体制の構築に注力しています。

まとめ

鳶職とは
鳶職という名称は、江戸時代に鳥の「トンビ」にちなんで付けられました。


鳶職の仕事内容
足場鳶: 建設現場で足場を組み立て、安全性や作業効率を確保する職種。
鉄骨鳶: 大規模な建築物の鉄骨組み立てと骨組み設置を担当。
重量鳶: 大型機械や設備の運搬、設置、解体を行う職種。
橋梁鳶: 橋梁や高架橋の建設、特殊な建造物の構築を専門とする。


鳶職に適性のある人の特徴
高所恐怖症でない: 高所作業が多いため、高所恐怖症でないことが必要。
体力と持久力: 肉体労働が多く、体力と持久力が求められる。
正確な計測能力: 正確な計測が必要。
協力とコミュニケーション: 協力とコミュニケーション能力が不可欠。
高い注意力: 作業中のミスは危険を伴うため、高い注意力が求められる。
熱意とプロ意識: 職業に対する熱意やプロ意識が必要。
技術的な洞察力: 建設の知識や技術的な洞察力を取り込む

 

鳶職への転職に役立つ資格
とび技能士
玉掛け技能講習・玉掛け特別教育
足場の組立等作業主任者
建設業経理士


鳶職の将来性
建設リフォーム業界と鳶職の需要は安定している。
鳶職は人手不足の職種であるため、優秀な鳶職人の確保や他業種からの転職を受け入れられる体制の構築に注力している。

 

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